衣1027-2-1

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侵攻があったザポリッジャ原子力発電所はどのようなもの?
また、現在の状態は?
ザポリッジャ原子力発電所には6基の発電炉があり、全てがロシア型の軽水炉のVVER-1000(100万kW)です。

出典:IAEA Power Reactor Information System(PRIS)

3/4、ロシア軍の攻撃によりザポリッジャ原子力発電所内の訓練用建物で火災が発生、同日、ロシア軍が同発電所を制圧し、ロシアの管理下に置かれました。8/5より断続的に砲撃が発生し、外部電源システム、使用済燃料貯蔵施設、実験室、近傍の火力発電所の変圧器などの損傷が発生していますが、IAEAの専門家によれば、放射性物質の放出などの報告はなく、また、核拡散の懸念を生じさせるような兆候は見出されてはいません。9/12には同発電所の6基全てが発電を停止し、冷温停止状態を達成しています。しかしながら、“原子力発電所の安全と核セキュリティに不可欠な7つの柱※が損なわれている(IAEA事務局長によるサマリーレポート第2版、9/6)”状態にあり、IAEAは同発電所周辺における原子力安全・核セキュリティ保護区域の設置を提案しています(9/15のIAEA理事会で支持を決議)。