衣518-1福岡市は奴国なの?
(読み)いちだいそつ
改訂新版 世界大百科事典 「一大率」の意味・わかりやすい解説
一大率 (いちだいそつ)
3世紀の邪馬台国の時代の官名。《魏志倭人伝》に〈女王国より以北には,特に一大率を置き,諸国を検察せしむ〉とある。さらに同書には〈諸国之(これ)を畏憚す。常に伊都国に治す〉とみえるので,一大率は邪馬台国が,北方の国々を検察するために派遣した官で伊都国に駐留していたことがわかる。一大率の〈率〉は,漢語系の用字なので,帯方郡から派遣されてきた官ではないかとみなす説も出されている。
執筆者:佐伯 有清
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古代の 朝鮮 ちょうせん 半島に,中国がおいた 郡 ぐん (役所・ 行政単位 ぎょうせいたんい )。 3 世紀初 せいきはじ め, 朝鮮 ちょうせん 半島西海岸中央部に 楽浪郡 らくろうぐん から分かれて 成立 せいりつ し,313年に 韓族 かんぞく にほろぼされた。