衣850生理問題

衣850生理問題


実は、ほ乳類の中で生理がある動物は珍しく、人や一部のサル、コウモリやネズミだけに限られています。これらの動物は周期的に排卵しますが、卵子精子の受精がなかった(妊娠が成立しなかった)場合は、子宮内膜が剥がれ落ちて出血として見られます。ちなみに、犬でも半年に一回程度で発情が見られ、排卵する少し前に出血があります。ただし人で見られる生理とは異なり、陰部の充血による出血なので、生理出血ほど多い出血ではありません。では、なぜ猫には生理がないのでしょう。

「交尾排卵動物」だから「生理」はない
人や犬は、周期的に「自然排卵」があります。そのタイミングで交尾をして受精すれば妊娠が成立する「自然排卵動物」です。
一方、猫は発情期に交尾した刺激で排卵する「交尾排卵動物」です。これは、猫やうさぎなどの一部の動物でしか見られない、珍しい妊娠形態です。

 

つまり、猫には定期的な排卵はなく、交尾をした時にだけ排卵が起きて、そのまま妊娠が成立するため、出血が起こらないのです。自然界では、猫は雄雌それぞれが単独行動をして生活しているので、発情期のタイミングで効率良く妊娠できるように、このような妊娠形態になっていると考えられています。