衣258在日米軍保有のPCB、処理の行方に暗雲 江東区や北九州などの国内処理施設26年春までに終了 米軍が放置なら土壌汚染の恐れも

衣258在日米軍保有のPCB、処理の行方に暗雲 江東区や北九州などの国内処理施設26年春までに終了 米軍が放置なら土壌汚染の恐れも

 

(世界の警察、アメリ

日本は悪い国だったので、アメリカに戦争で負けて、アメリカのお陰さまで、言論の自由になったと学校で習ったなで、アメリカが約束を破る理由を調べないと!)

 

在日米軍保有する有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物の処理の行方が見通せなくなっている。政府が根拠なく肩代わりする中、北九州市をはじめ国内に5カ所ある処理施設が2026年3月末までに順次操業を終えるためだ。基地内での保管量が明らかにされていない上、米軍が自国に持ち帰らずに放置すれば周辺の土壌汚染につながる恐れがある。

 【図解】全国の高濃度PCB廃棄物の処理施設と処理期間

 

 PCB廃棄物は、特別法で保管業者に都道府県への届け出が義務付けられるなど厳重に管理されている。高濃度のものは五つの専用施設で処理してきたが、在沖縄米軍分を受け入れていた北九州市若松区など西日本の3カ所は今月末で、東日本分を担う北海道室蘭市と東京都江東区の施設は2年後にそれぞれ閉鎖する。  環境省は4月以降の西日本分について室蘭市で処理するよう計画している。2月の住民説明会では米軍分まで受け入れることへの反発が強く、担当者は「(米軍分は)持ち込まない」と言明した。

同省は米軍分について「海外製品が多く、日本の処理計画に入っていない」として米国に持ち帰るよう求めているが、見通しは立っていない。政府関係者によると、都道府県に届け出がなされておらず、今もPCBを含む機器が使われている可能性がある。米軍に使用停止と、リスト化による全量把握を要求しても進展はないという。  在日米軍保有分を巡っては、米国防総省が02年に自国で処理する方針を決めている。にもかかわらず日本政府が03年度からの20年間に463トンを引き取っていたことが昨年判明した。4億4700万円分の処理を肩代わりしており、今になって米側が自国処理に応じるかは見通せない。

 

基地が返還された場合、日米地位協定では米側に原状回復義務はなく、廃棄物が残っていれば日本側が処理せざるを得ない。5施設の閉鎖後を見据え、政府内には在日米軍向けに新たな処理施設を設ける案も浮上している。環境省によると、漏れ出たPCBを人が口にすれば、健康被害を引き起こすという。

 

日米協議の現状について環境省は「調整に支障を生じる恐れから答えられない」、防衛省は「さまざまな選択肢を念頭に協議中」と答えた。在日米軍司令部は回答しなかった。  桜井国俊・沖縄大名誉教授(環境学)は、被害補償や環境回復に関する「汚染者負担の原則」を例示し「世界で支持されるルールであり、米軍には守る義務がある」と指摘。日本政府に対しては「国民の健康を守る責務があり、在日米軍に厳しい姿勢で持ち帰りを求めるべきだ。難しければ、なぜできないかを説明する必要がある」と述べた。

  (野村創、新垣若菜)

 

【ポリ塩化ビフェニール(PCB)】 人工的に作られた油状の化学物質。電気絶縁性が高く、不燃性で水に溶けにくいといった特性がある。電気機器の絶縁油などとして広く利用された。混入した米ぬか油を口にした人が健康被害を訴えた「カネミ油症事件」で毒性が認知され、1972年に製造が中止された。日本も締結するストックホルム条約は2025年までの使用全廃と、28年までの廃棄物処分を求めている。