衣751青葉被告を恨むな、勝とう 京アニ事件で妻亡くした男性が息子と歩んだ4年間
私のスマホに飛び込んできたニュース
アニメーターのお母さんが殺され、息子さんは医者になろうと頑張ってあるようです。
お父さんが美術だったかな?先生でお母さんが漫画家の息子さんが障害者施設の人を沢山殺された事件を思い出しました、
2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で妻を亡くした男性(50)が、幼い長男にかけ続けた言葉がある。「青葉さんを恨むな。彼がしたことに勝とう」。殺人罪などで起訴された青葉真司被告(45)への憎しみをわが子に連鎖させないよう、心を砕いてきた。18日で事件から4年。長男が前を向けるよう、9月から始まる裁判員裁判には「疑問が残らないよう、全ての事実を解明してほしい」と求める。 【写真】「仲間を忘れない」京アニ事件伝える碑建立へ 憎しみの連鎖を断ち切る 6月中旬、京都府内の自宅リビングで男性は穏やかに語り出した。妻は犠牲になったアニメーターの池田晶子(しょうこ)さん=当時(44)。4年の歳月について「僕に悲しむ余裕はない。息子に前を向かせることで精いっぱいだった」と振り返った。 事件当時、小学2年だった長男に「青葉さんを恨むのは違う」と一貫して伝えてきた。被告に周囲の支えがあれば、事件は起こらなかったかもしれない。被告も生きづらい現代社会の犠牲者だとし、「『お母さんを殺されたけど、僕は成長した』と言えるようになろう。それが青葉さんに勝つ、ということじゃないか」と説いている。 小学6年になった長男は他人に優しく、一人で料理や洗濯、掃除もできる。成長した姿は事件を乗り越えたように映る。しかし、「つらい」「しんどい」と素直に言い出さない姿に、男性は「子どもながらに無理をしているのでは」と不安を覚える。 ただ、医者を目指し、難関中学の受験勉強に励む長男に対し、時に厳しい言葉で叱ってしまう。「優しいパパ」でいたい半面、人生を歩む上で「芯になる自信」を付けてほしいとも思う。「俺が間違ってるかな」。男性は晶子さんの遺影に問いかけることが増えた。教育方針を巡って妻とけんかしたことを思い出し、「死ぬなんて、ずるいで。文句の一つも言えない」と寂しく笑った。 「疑問残れば前向けない」真実解明願う 男性は、できる限り公判を傍聴するつもりだが、量刑に興味はないという。「責任能力は司法の人たちが裁けばいい。知りたいのはなぜ事件が起きたのか。その真実だけ」と話す。
なぜ命を奪われたのか、妻に報告してあげたい。長男には事件との縁を切れるよう、裁判で見聞きしたことをすべて説明するつもりだ。「疑問が残れば、長男が事件の記憶にとらわれ、本当の意味で前を向けない」と司法には、主要な争点と見込まれる刑事責任能力の議論に終始せず、事実関係の解明を願う。 6月中旬、長男が記者の取材に応じ、「優しかったな」と母親を思い返した。父親については少し考えた後、少し照れながら「ちょっと厳しくて、怖くて。でも物知りで、いろいろと教えてくれる。一緒にラーメンを食べに行くのが楽しいかな」と話した。 その様子を見ていた男性は長男の髪をなで、顔をくしゃくしゃにして笑った。「遺族」ではなく、ごく普通の親子に戻りたい―。そんな思いが伝わってきた。