衣938袴田さん再審公判始まる 死刑事件では36年ぶり 姉が無実主張

衣938袴田さん再審公判始まる 死刑事件では36年ぶり 姉が無実主張

 

静岡の事件、

清水港の名物は、

お茶の香りと、男だて、♪

の歌思い出しました、

 

 

袴田さん再審公判始まる 死刑事件では36年ぶり 姉が無実主張 10/27(金) 11:04 Yahoo!ニュース 

 

1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌さん(87)のやり直しの裁判(再審)が27日、静岡地裁で始まった。死刑事件で再審公判が開かれるのは、静岡県島田市で女児が誘拐、殺害された「島田事件」(87年10月初公判)以来、36年ぶり。袴田さんが無罪となる公算が大きいが、静岡地検は袴田さんが犯人だとして有罪立証を進める。 【図でわかる】そもそも袴田事件とは ◇裁判長、「被告人」ではなく「袴田さん」 同日午前11時に国井恒志裁判長が開廷を告げた。再審は確定審の有罪判決に合理的な疑いがある場合に開かれ、確定審が1審の場合は被告の人定質問や起訴内容の認否を確認する冒頭手続きから始まる。 刑事訴訟法は、被告が心神喪失の状態にあり回復が見込めなければ、出廷免除を認めている。国井裁判長は公判の冒頭で、袴田さんを「被告人」ではなく「袴田さん」と呼んだ。その上で、袴田さんには長期間の身柄拘束によって生じる「拘禁反応」があり、被告としての自身の立場を理解していないとし、出頭させずに審理をすることにしたと説明した。代わりに姉の秀子さん(90)が被告側の席に座った。 ◇秀子さん「巌に真の自由を」 検察官は、袴田さんが一家4人を殺害した上で金品を奪い、火を放ったとする起訴状を淡々と朗読した。続いて、起訴内容の認否を裁判長から問われた秀子さんは「(事件から)57年間、紆余(うよ)曲折、艱難(かんなん)辛苦があった」と振り返った。その上で、「巌に代わって無実を主張します。巌に真の自由を与えてもらえるようお願いします」とはっきりとした口調で述べた。 再審は、確定審の旧証拠と、再審請求審で明らかになった新証拠を総合評価して有罪か無罪かを改めて決める。再審請求審に続き、有罪の最大の根拠とされた犯行時の着衣とされる「5点の衣類」が、袴田さんのものと言えるのかが最大の争点となる見通し。 5点の衣類は、事件から約1年2カ月後に現場近くのみそ工場のみそタンク内から見つかった。袴田さんは事件発生から約2カ月後に逮捕されており、確定判決は、逮捕されるまでの間に袴田さんが衣類をタンクに隠したと認定した。 弁護側は、再審開始決定が「無罪を言い渡すべき新証拠」と認めた、血痕のみそ漬け実験結果を無罪主張の柱に据える。長期間みそに漬かった血痕は黒く変色するが、5点の衣類の血痕には赤みが残っていたとされ、短期間しかみそに漬かっていないことを示していると主張する。発見時に勾留されていた袴田さんがタンク内に衣類を隠すのは不可能だとし、捜査機関が証拠を捏造(ねつぞう)したとする。 これに対し、検察側も独自の実験から「長期間みそに漬かった血痕でも赤みは残る。捏造はあり得ない」と訴える。事件前に袴田さんが5点の衣類を着ている目撃証言も当時あったとし、衣類は袴田さんのもので、確定判決は揺るがないとの立場だ。【巽賢司、丘絢太、遠山和宏、山田英之】 ◇袴田事件 1966年6月30日未明、静岡県清水市(現静岡市)のみそ製造会社の専務宅から出火し、焼け跡から専務(当時41歳)、妻(同39歳)、次女(同17歳)、長男(同14歳)の他殺体が見つかった。県警は同年8月、従業員だった袴田巌さんを強盗殺人などの疑いで逮捕。袴田さんは過酷な取り調べの末に犯行を「自白」し、翌9月に起訴された。 袴田さんは初公判で無罪主張に転じたが、静岡地裁は68年に死刑判決を言い渡し、80年に最高裁で確定した。81年に最初の再審請求があり、2008年に最高裁で請求棄却が確定。しかし第2次請求で静岡地裁が14年に再審開始を決定し、袴田さんは48年ぶりに釈放された。その後、東京高裁は決定を取り消し、最高裁が審理を高裁に差し戻した。高裁は今年3月、再審開始を認め、東京高検が特別抗告を断念して再審開始が確定した。