「佐渡島の金山」が世界遺産に!数々のハードル乗り越え28年の悲願成就…世界遺産登録までの歩み【新潟発】|FNNプライムオンライン
歴史的な背景を理由に韓国が反発
大きなチャンスを迎えた一方で、その歴史を巡り火種も抱えていた。
韓国が戦時中の朝鮮半島出身の労働者について「強制労働させられていた」として世界遺産登録を目指す動きに反発。
花角知事は「歴史認識の問題は世界遺産の価値の議論とは別の話」と話し、世界遺産としての推薦範囲を江戸時代までに絞っているとして戦時中の歴史と遺産の価値については別問題であるとの姿勢でPR活動にも力を入れてきた。
しかし、今年4月、花角知事の元を訪れた韓国のユンドクミン駐日大使は朝鮮半島出身者が働いていた時期を含め全体の歴史を表示するよう求めた。
現在、史跡佐渡金山ではその歴史を振り返る年表で朝鮮半島出身者が働いていたことに短く触れているものの、それ以上の詳細な記述はない。
こうした中、6月にユネスコの諮問機関イコモスは「情報照会」とした勧告の中で配慮を求める「追加的勧告」として江戸時代のあとも含む全体の歴史を説明・展示することを盛り込んだ。
そして、7月26日、韓国外務省は日本が歴史全体を反映すると約束したことなどを理由に「登録が予想される」と述べ、佐渡島の金山の登録に同意する考えを明らかにしていた。
全会一致で世界遺産への登録が決定
迎えた7月27日の世界遺産委員会。佐渡島の金山は全会一致で世界遺産への登録が承認された。数々のハードルを乗り越え、実現した「佐渡島の金山」の世界遺産登録。
その歴史的価値を世界に発信するだけでなく、世界から注目される効果を一過性のものとせず、県全体へと波及させるための取り組みが今後求められそうだ。
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↓こちらも世界遺産登録されまして、強制連行問題もあります。
最初は見学に来る人も多かったようですが、しばらくして私が2度目、訪問してみると、しーんとして、だれも道を歩いていないのが印象に残っています。
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糸島の平原遺跡も世界遺産に立候補できるほどだそうです。