衣207真っ白いお米は「粉状質粒」と呼ばれる状態であり、人体に害があるものではありません。

衣207真っ白いお米は「粉状質粒」と呼ばれる状態であり、人体に害があるものではありません。

 

お米の白いものは食べてもいいの?粉状質粒ってどんなもの?

お米は、一般的に白っぽい半透明の粒をしていますが、中には真っ白く濁っているお米もあります。これはカビが生えてしまったなど、悪いお米ではないかと気になる人多いのではないのでしょうか。実は、真っ白いお米は「粉状質粒」と呼ばれる状態であり、人体に害があるものではありません。

 

今回は、粉状質粒とはどんなお米なのか、炊き方で注意したいポイントなどを解説します。

お米に混ざっている真っ白なお米ってなに?
お米に混ざっている真っ白いお米は「粉状質粒(ふんじょうしつりゅう)」と言います。なぜ、一般的には半透明なお米が真っ白くなってしまうのか、詳しく見ていきましょう。

白いお米の正体は「粉状質粒」
「粉状質粒」とは、主に成熟しきっていないお米のことで、「シラタ」「乳白粒」とも呼ばれ、お米が成熟していく段階で天候の影響を強く受けると発生するとされています。

基本的には精米工場のラインの中で、正常なお米の色でないものを選別して取り除く機械にかけているため、粉状質粒のほとんどは取り除かれています。しかし、全てを取り除くのは難しいため、流通するお米の中にどうしても数%は「粉状質粒」が含まれてしまうのです。

粉状質粒はどうしてできるの?
お米も果物や野菜と同じように屋外で育てる植物の一種なので、生育期の天候状態や土作りによって品質が左右されます。お米が成熟していく段階で、主な原因として米粒の中にデンプンが十分に生成できないと、粒の中に空気が多く入ってしまい、光が乱反射して白く見えるのです。

デンプンが充分に生成できない原因としては、主に成熟段階での日照不足、夜間の気温が高すぎる高温障害などによって、稲のデンプン合成酵素の活性が阻害されることと言えるでしょう。つまり、稲の生育が途中で止まったとき、あるいは生育途中の未熟な状態で刈り取られたときにできる現象と考えられます。

実際に、長雨が続くなど日照時間が少ない年は全国的に稲の生育が順調に進まず、多く混入する傾向にあります。他にも、田んぼごとに肥料をやる時期や、育成時の天候が異なるために粉状質粒が発生することもあります。