衣242「聖書物語」P43から

衣242「聖書物語」P43から

 

世の中さっぱりわからないから、

「聖書物語」を静かに読んで生きていこう!

 

4 モーセ エジプトからの脱出

 

紀元前十四世紀、ラメセス大王がナイル川流域おさめる

王は、ユダヤ人の人口がふえるのをきらうエジプト人の声にこたえて、ユダヤ人のあかんぼうが生まれたらただちに殺すようにと、おふれをだす。

(このような残虐な政策はぜったいだめですね)

 

ユダヤ人のアムラムには妻とのあいだに、アロンという息子とミリアムという娘がいた。

そこへまた男の子がうまれた。

家にかくしておけないので、妻はあかんぼうを小さなかごにいれて、ナイル川の流れにのせた。

かごは遠くまで流れずアシの茂みにひっかかる。

 

そこへ王の娘が水浴びにきて、侍女がかごを見つけた。

 

王女かわいいいあかんぼうを見て、乳母をやとい育てることにした。

(これは?)

ようすをうかがっていたミリアムは、ぴったりの乳母がいますと、母親をつれてきた。

 

こうしてユダヤの子モーセは、実の母に見まもられながら、宮殿でりっぱな教育をうけることができた。

 

モーセはある日、ユダヤ人に乱暴をはたらいているエジプト人をなぐりつけ、殺してしまう。

モーセをとらえよというおふれがだされる。

モーセは砂漠に逃げる。

 

そこでミディアンの祭司の娘 ツッポラと結婚し、砂漠の民として暮らしていた。

けれどもモーセ

自分たちはアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である主をわすれかけていたのではないか、

そして町の暮らしになじみすぎて自分たちの足で立つこともわすれたのではないか、と考えるようになった。

 

モーセは羊を追って、ホレブの山にはいる。

そのとき、燃える柴のなかから、主の声がひびく。

 

ユダヤの民をつれてエジプトを脱出し、この山で神につかえなさい、と。

モーセは、人びとにその神の名をと聞かれたらどう答えればよいのかとたずねる。

 

神は、「私はあるという者だ」とおっしゃる。

 

こうしてモーセはエジプトにもどり、ユダヤ人をエジプトから連れ出し、広大な砂漠をこえて乳と蜜の流れる土地へ移動させるという、とほうもなくたいへんな仕事にとりかかる。

 

ラメセス王は亡くなりモーセの身は安全でしたが、かんじんのユダヤ人がモーセの言うことをきこうとしない。

 

ユダヤ人は奴隷としてこきつかわれ、心が弱くなっていた。エジプトにいればともかく食べることはできる。

 

新しい国で自由に生きるという話はすばらしい。

でも約束の地ははるかに遠く、おそろしい異教徒がいる。

暑い砂漠をこえる長い旅のことを考えると、成功するどうかさえ疑わしいとユダヤ人はいった。

 

モーセは勇気と忍耐のひとでしたが話べた。

人びとを説き伏せるのは兄のアロンにまかせて、ファラオのところに行く。

 

聡明な副王ヨセフの時代に、ユダヤ人はみずからすすんでエジプトにまいりました。

こんどももめごとなく、この国から立ち去らせていただきたいというのがユダヤ人の願い。モーセはうったえる。

 

王つめたくはねつける。

しかもユダヤ人はいままでよりもいっそうきびしくこきつかわれることになってモーセユダヤ人の怒りもかう。

 

エジプト脱出の話をしているのは、わたしモーセではなく主なる神。

奴隷の地をすぐにはなれよう。そうすれば、りっぱな国をあたえるというアブラハムになされた約束がはたされる。

モーセは、一生懸命せっとくをつづける。

ユダヤ人はモーセをうたがい、奴隷のままでもかまわないと思っていた。

 

神は忠実なしもべモーセをおみすてにならなかった。

もういちど王のもとにいき、ユダヤの神の警告を聞かなければおそろしいことがおこるだろうとつたえなさいと、語られた。

そこでモーセとアロンは王のところへ行き、ユダヤの民がしずかにエジプトから出るのを許してほしいとたのみました。

 

願いはまたもやはねつけれらる。

 

そこでアロンは、杖をナイル川の水面にかざした。

川の水がまっ赤になり川の水がつかえないので井戸をほらないといけない。

ファラオはのどがかわいたと泣き叫ぶ声を聞きましたが、ユダヤ人をエジプトから出すと言わない。

 

つぎにナイル川の岸にいたカエルが家にはいったり井戸にとびこんだりした。

みな気分がわるくなりファラオの王宮の床もみどりのカエルでうめつくされる。

P47つづく